ゾンビ企業とモラトリアム法

ゾンビ企業の誕生

長引く不況は日本の企業全体に大きな影響を与えてきていますが、その中において誕生した言葉の一つに「ゾンビ企業」というものがあります。

ゾンビ企業は国会での答弁などにも登場するほど社会的に認知された言葉となっていますが、一般の会社員として勤務する人たちにとっては実はそれほどなじみのある言葉ではありません。

それもそのはずで、そもそも「ゾンビ企業」なるものは企業を会計面から評価したときに業績が上向きになるあてもないのに、人員整理や根本的な業務改善を行うようなことをせず、雇用助成調整金や休業補償を役所から捻出してもらうなどして、どうにかして企業を存続させているという企業のことをいいます。

中小企業の社長などは多くの場合自社ないの資金繰りの状況についてまで事細かに従業員に説明するということはあまりありませんので、内部で仕事をしている従業員たちにとっては「なんとなく業績が悪そうなのはわかる」という程度で、自社が外部からゾンビ企業扱いされているということに気が付かないことがほとんどです。

もっとも、自社が「ゾンビ企業」扱いされているとわかっていたらその不名誉を回復するべく内部からの努力があってしかるべきですが、もともとが業務改善ができにくい社風であるために上記のような状態に陥るわけなので、自分が既に死んでいることに気が付かずに町中を歩きまわるというまさに「ゾンビ」の状態になっていると言えます。

モラトリアム法の弊害

このようなゾンビ企業をいつまでも税金で延命させておくことはムダな財政支出のもとになり新しい企業の創出を阻むものではあるのですが、政府は一貫して不景気が進むごとに新たな法律を作ってはこれら企業の延命ができるような法律を作り続けてきました。

その一つが中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)というもので、当初2011年3月まで中小企業が金融機関から借入をしていた金額の金利軽減や返済猶予ができるようにするなど、当面つぶれずに済むように金融機関に働きかける内容となっていました。

この法律はその後2年延長され、いよいよ期限が切れることになりましたがそこでアベノミクスの三本の矢の一つ金融政策での日銀による超緩和が行われたことにより、また結果的に借入をしていた中小企業にとって有利な金利が続けられることになりました。

転職を考えるときには、これらゾンビ企業に入社することがないよう十分にその企業について調べてからにしましょう。

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